2014/03/15

Pat Methenyアドリブ考察の続き。最小単位とは?


Pat Methenyの名曲「Phase Dance」のアドリブ構築考察の続き。
前回はキーを中心にモードの変換だけで弾く方法を考察した。

ではPat Methenyさん本人はそのようなコンセプトで弾いているのだろうか?
いくらか過去のYouTube映像を見てコピーしてみたが結果はどうも違うようだ。
アルペジオを中心としたコード単位で変化する「Chordal」なフレージングをしているように思う。
Chordalで弾く場合はキーに対するモードよりシンプルかもしれない。
Im7の時はIを基準にしたAeolian。
bVii maj7の時はbViiを基準にしたIonianが正解のスケールのようだ。

しかしPatの演奏をみているとコード単位でスケール、モードを弾いてるようにも聞こえない。
もっと小さな単位で考えているように思う。
となれば(1)4Noteによるアルペジオ、(2)3Noteによるトライアドのアルペジオ、というのが考えられる。
このどちらのコンセプトもコード進行を的確に表現するには素晴らしいコンセプトだし、これ以外に考えられないというものだ。
でも実際にトライしてみるとどうもPatと同じようにならない部分がある。
選択肢となる音が4音でも3音でも多すぎるように感じるのだ。

ひょっとするとPatはもっともっと小さな単位「2音=インターバル」、もしくは「1音だけへのアプローチ」をコンセプトの主軸にしているのかもしれない。
これに関しては更に研究とトライを重ねてみないとわからないが、トライアドが最小単位ではないということだけはハッキリしたと思う。
20年近く音楽を学び続けてきたが、まだまだわかってないことが多いと気付かされる。