Tuck Andressさんから伺った面白いストーリーをひとつ。
実話です。
サンフランシスコエリアにかわったギタリストがいます。
名前はテリー サンダース。
有名なテリー サンダースさんとは別人の、
サンフランシスコエリアで活動するギタリスト。
タックさんがギターを習った数少ない先生のおひとり。
もちろん音源も残ってなければ写真も動画もありません。
タックさんをして、
「He is Crazy !」
というほどのギタリストらしいのです。
僕からすれば既成概念なく何もかもやっているタックさんこそ、
クレイジーと呼ぶに相応しいと思うのですが、
上には上がいるということなんでしょうか。
タックさんがある日習いにゆくとEarth Wind & Fireの曲をやることに。
タックさんと一緒に弾き始めるとテリーさん、コード進行をギタリストらしく
ストロークなどで弾くのではなく、ベーシストと全く同じラインを演奏はじめたそうです。
その上ギターリフも原曲と同じまま時折混ぜ、管楽器隊と同じボイシングのSoliをギターで弾き、
ボーカリストと同じニュアンスに近づけてメロディを弾き、
その上ドラムソロまでギターで再現してみせたそう。
タックさん曰く、
「テリーは本当に何から何までギターだけでコピーしていたよ」
「でもそれらを独立したパートとして演奏していた」
「それを同時に一人で弾けないかって考えたのがOne Man Rhythm Sectionというコンセプトのはじまりだったかもしれないね」
天才が生まれる背景には、名もなき天才がいるのかもしれません。
そして僕もまた、その系譜の先にいけるかもしれない自分がいることを感じつつ、
責任を果たしたいと強く思っています。
きっと出会うことはないのでしょうが、テリー サンダースさんに感謝。