2012/02/18

今日のギターレッスンメモ。Think Simple on Guitar Play !

今日はTuck AndressさんによるEuropaのソロギターを伝授するレッスンでした。
この曲はタックさんの演奏映像を僕が2年半かけて解析し、自分で弾けるように練習し、そしてご本人に直接細かなところのコンセプトを教えてもらったというアレンジ。
それでもまだ毎回教える度に新しいコンセプトを発見します。
音楽の理解は深まれば深まるほどその先に深い底があるのが見えてくるものですね。

さて、今回メモに残しておきたいのは「メロディはコンセプトで覚えるべし!」という事。
TuckさんはこのEuropaのソロギターアレンジにおいてコードの合間にフレーズ(小さなアドリブメロディ)を挟み込んで来ます。
このメロディをどう分析して捉えるかというのが大事になります。
ただ単に「Tuckさんの感性によるかっこいいフレーズ」というように分析してしまうと、なぜそのメロディを弾いたのか正体不明になってしまい、ただ「センス」という抽象的な概念になってしまいます。
それでは理解したことにはならないですし、自分で応用することもできないですよね。
なので大事なのはコンセプトを見抜き、抽出することです!

詳しい譜例は今日は挙げられませんが、TuckさんはF#7(Minor KeyのV7)の時にフレーズとしてF#7のアルペジオをまずRootから順番に弾きます。
Root, 3rd, 5th, 7thという順序です。
このフレーズでまず「自分は今F#7のコード内に居る」と宣言しています。
コードの所在をフレーズではっきりさせたのちにスケールに移行します。
具体的には8th, 9th, 10thという音を弾いて駆け上がってゆきます。
今度はそこからスケールを逆行させて来た道を戻ります。
ただし、一個とばしでDiatonicに。
具体的には10th, 8th, 9th, 7th, 8th, 6th, 7thという形です。

さてここまでを振り返ると見えてくるコンセプトは三つ。
以下に箇条書きにしておきますね。
(1) アルペジオを弾いてコードを表現。
(2) 自由なスケールで思うままに弾く。
(3) スケールを一個とばしで上向形や下降形で弾く。

コンセプトだけ抽出すると意外とシンプルですよね。
でもこれをギターでかっこよく弾くと曼荼羅のように複雑でメロディアスなラインが生まれるのですからすごいですよね!
難しそうに聞こえるものでも実はやってる本人にとってはシンプルで簡単だというお話でした!