2011/10/18

レコーディング作品のアドリブソロを組む手順

Acousphere Studioで若手のミュージシャンが連日じぶんたちの作品をレコーディングしています。
基本ギターインストの楽曲を作っているのですが、伴奏、メロディ演奏の録音を終えたあとにひとつの大きな壁に必ず出会います。
それは「ギターソロ」のコーナー。

基本はアドリブパートなので普段アドリブをやっているジャズギタリストにとっては簡単なパートなのかもしれませんが、はじめてソロを作る若手にとっては大きな関門です。
そしてレコーディング作品に残るソロというのは時代をこえて聞かれてゆくもの、自分の感性の結晶となるので、Acousphere Recordでリリースするものに関してはみんなにソロの熟考をお願いしています。
自分なりのメロディの作曲、大袈裟にいえばそうなのかもしれないですね。
みんなこの大きな壁に苦労していますね。

さて、その壁を乗り越えるにはたくさん闇雲に弾いても鼻歌を録音してもダメです。
乗り越えてゆくためのアイデアやコンセプトが必要になってきます。
以下にいくつかのコンセプトと流れを提示しておきます。

「流れ」
・楽曲全体の中でどの程度の長さのソロパートにするか録音しながら探る。
・ソロのパートを何分割にするか決め物語を作る。起承転結。
・全体に渡るソロのコンセプトを決める。テクニカルアイデアや感情面も考慮しオペラのように。楽しくとか悲しくなんていうアイデアも良し。ペンタトニックで弾くとかアルペジオにするとかTension Noteを攻めるとかいうアプローチもコンセプトになる。

「フレージング」
・前項の要件を考慮にいれながらフレーズを作曲してゆく。
・フレージングのアイデアには以下のようなアプローチが考えられる。
(1) アルペジオ
(2) スケール
(3) テンション
(4) シェイプ
(5) ダブルストップ
(6) オクターブ
(7) コードメロディ

「アプローチ」
・以上のフレージングアイデアにもうひとつのアイデアを掛け合わせる。以下にアイデアを列挙。
(1) スケールワイズに上下。
(2) 3度でスキップしながら上下。
(3) 4,5,6,7度でスキップしながら上下。
(4) 同じ音を2,3,4回ずつ弾く。
(5) アルペジオをコードワイズに上下。
(6) クロマティックアプローチ。
(7) ディレイドリゾルブ。

言葉の詳しい解説は省略させていただきますが、これらの流れに従いながらソロを組んでゆけば物語のあるわかりやすいソロが出来上がってゆくと考えます。
もちろんソロを作り判断する作り手の感性に依る部分が多くはなりますが、これまでの感性だけに頼ったソロメロディ制作手法よりもはずっと科学的な手法です。
なので上手に使いこなせば誰でも聞き応えのある良いソロを作れる可能性が高まると思います。
ぜひこういったアイデアを取り入れて渾身のソロを作り上げてほしいと思います!

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