2013/07/28

直感力が誘うもの。


何かを感じる瞬間、というのがある。
いつもと違う何か。
直感としかいいようがないのだがそれは電撃のようにやってくるものよりむしろ、
ふわっとした空気の流れのような微細なものであることが多いように思う。
僕はそれをとらえる能力は良い方だ。
昨日もそんなことがあった。

長くレッスンに通っている生徒さん。
今はその方のオリジナル曲を作る手伝いをしている。
昨日、あたらしいテーマで作ってもらった楽曲をきいた。
すぐに何かを僕は感じたようで、自然と口をついて出た言葉が、
「これは最後まで作り上げて作品化しましょう」
という言葉だった。
無論、用意していた言葉やプロジェクトではなく、
ふわっとその時に出て来た想いだった。

ここまでギターレッスンを通して伝えて来たこと、学んで来た事。
それらが作品の中に結合しはじめたのかもしれないし、
何か時間や人生に関する感覚が作用したのかわからない。
でも自分は何かを感じ、そういう方向へ動き出した。
ほんとうに不思議でならないが、こういう判断はいつも正解で、
常に素晴らしい体験をあたえてくれるように思う。

今は東京を去ってホームタウンにおられるある生徒さん。
なぜだか一番最後のプロジェクトになったのがレコーディングと作品リリースで、
そのプロジェクトがはじまってから不意に帰郷が決まり、
ちょうど作品が完成したころに帰郷しなければならなくなって旅だっていった。
作品を残す事ができたが本当にすべてのタイミングが奇跡的であったと後からわかった。
そのプロジェクトのはじまりもそういえば、ふわっとした何かだったかもしれない。

一期一会、毎回何かを感じるよう努め、そして最大限の形をめざして進む事。
直感力とはそのようなものかもしれないし、それが人を幸せに誘うのかもしれない。