多分、なんとなくこの持ち方になってしまうのだと思う。
僕も長年そういう持ち方をしていたが今はデメリットが多いように思い、矯正をしている最中。
デメリットは以下に箇条書きにしておく。
・人差し指から小指まで弦に対して垂直にならず、指の腹で押さえる癖がつく。これによりサスティンが失われ音色のクリアさもなくなる。
・ネックと手の触れる部分が多く摩擦が増大する。これにより自由にフレットを移動できなくなりインポジション内でのフレージングに陥りやすい。
・前項と同じ理由でコードフォームの移行がスムーズにならない。
ちなみにメリットもあるのでそちらも挙げておくが、メリットあるタイミングの時にだけ親指を引っ掛ければよいので基本のポジショニングにはやはり向かない。
・ベンドがやりやすい。
・6弦側から親指でベース音をホールドできる。
さて、これらの事を踏まえた上で僕が一番よい形でネックにふれているのではないかなと思うのがWes Montgomeryのスタイルだ。
ギターのボディを自分の身体から離してフィンガーボードを傾がせて見やすくする。
親指ではなく人差し指側がフィンガーボードにぶら下がっている雰囲気で、握力を使わずとも腕の重みでコードフォームなどがホールドできる。
指も弦に対して垂直に当てやすい。
今のメインストリームのギターの扱いとは逆だけれど、やっぱりWesはすごい。
こんな部分にもギターを自然で上手に弾くためのコンセプトが隠されている。
Wesではじまったジャズギターの歴史は、Wesで完成し、Wesで最終形に到達していたのではないかとさえ思う。
ギターを研究すれば研究するほどWesへの畏敬の念は大きくなってゆく。