2016/08/13

人格をみがくことでうまれる音楽。


多彩な演奏は大きな包容力からうまれる。
そのために磨くべきはテクニックではなく人格である。
タック&パティさんの音楽を研究する中でわかったひとつの真実だ。

タックさんのギターからは本当にいろんな音がする。
単純なハーモニーと複雑なハーモニー。
リズミカルなコードとメロディアスなコード。
タイトなスタッカートとロマンチックなレガート。
大きい音と小さい音。
ものすごく大きい音、ものすごく小さい音。
ハーモニクス、早いパッセージ、Jazzyなフレーズ、Bluesyなリフ....。
これらの全ての音はギターを弾く人なら実は誰だって再生することができる。
腕を大きくふるってとっても大きな音で弾けばそうなるし、弦に触れてそーっと話すように弾けばものすごく小さな音がする。
そう誰だってその音を作る事はできるのだ。

しかしながらタック アンドレスさん以外のプレイヤーでこの表現をするものは現れない。
それは誰もその音が使える物だと思っていないからだ。
こんなに小さな音はきっと聞こえないからダメだろう。
こんなに複雑で押さえにくいコードはタイムに合わせて弾くのは無理だろう。
この音域からこの音域まで飛ぶのはフレットが遠すぎて無理だろうからもっと近距離の音にアレンジしよう。
大抵のギターを知り尽くしたエキスパートなプレイヤーならそう考えるだろうし、僕もそうであった。
学んで、弾いて、その道のプロになればなるほどコンサバティブになってゆくものだ。
だから現実にある事象、サウンドを観念的に否定し無視してしまうようになる。

僕は幸運にもタック アンドレスさんと面識があり家族ぐるみでつきあわさせていただいているがタックさんは常にピュアでかわいらしい人だ。
それはそう、ギターをはじめたてのアマチュアの人のように。
わあ、ギターからこんな音がするんだ!
この音をつかったアレンジメントを作ってようかな!
練習したらこんな複雑なコードも押さえられるようになった!
このコードフォームを使ったアレンジメントに挑戦だ!
ピュアであること、どんな価値観も受け止め、寛容に大きな包容力で受け止めてゆく心。
それを持っている人だけが大きな表現力をギタープレイの中に包括することができる。
磨くべきは人格。
何事も受け止められる忍耐強さと深い愛情。
結局音楽も人生も最後は人格なんだ。

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