さて、音楽のモードの話。
今回はロクリアンモード。
Viim7b5のコードから派生する第7のモードだがIonianからとても遠い距離感がある。
なのでModal Interchangeとしての現れ方はないだろうと予想していたのだが実際に弾いてみるとコンテンポラリーな印象ながらもちゃんと接続可能だった。
いい加減なキーへの転調よりも無理がなく滑らか。
全然アリである。
そのうえ面白かったのがモードの色合い。
スケールにフラットが多いモードなので真っ暗な印象の音楽に突入するかと思いきや予想と違ってなんだがひょうげた印象に。
かなり予想と食い違っていた。
やっぱりひとつひとつの事象を丁寧に体験し直さないと本当の事はわからないと身をもって痛感した。
Locrianモードの音楽もとてもUsefulなものだとわかった。
Modal Interchangeとして現れるコードはbVmaj7, bVii-7, bIII-7の3つ。
純粋なLocrianモードとして響きそうなコード進行はI-7b5 to bIII-7というものとIm7b5 to bVmaj7の二つ。
とりあえずそれだけ発見したがまだあるかもしれない。
いずれにせよTonality(調性感)が弱くKeyとしてどっしりと機能しないという元々のキャラクターがあるので、演奏者や作曲者が相当気をしっかりもってLocrianモードとしてのフレージングやノートアプローチ、とりわけRootに対する強調を行わなくてはならない。
それができないとLocrianは消滅し何がしかのIonianかAeolianに絡め取られてしまう。
なんとも難しいモードだと思った。
僕はまだまだ作曲としてのモードとの取り組みは浅いと自分でもわかっているが、日本の大作曲家、大野雄二さんはライブでこの辺のことについて言及していたのを僕のギターレッスンの生徒さんが見ていたそうな。
もっと研究を進めていつの日か大野さんに質問にいけるようなレベルに到達したいと思う。
音楽は奥深くて魅力的だ。