2015/04/06

Stevie Wonderのコード進行について話し合う。


一日の作業を終え、アコカフェで弟子と音楽談義にふける日曜深夜。
ここ最近の麻生くんは楽曲の研究などに時間を費やしており、昨日もStevie Wonderの曲You Are The Sunshine of My Lifeのコード進行の分析についての話を弟子全員にむけて熱心に説明してくれた。
Stevieの音楽に時折あらわれる面白いコード進行としてメジャーキーのIIm7 - V7がマイナーキーのコードであるIm7に進行したり、またその逆にマイナーキーのIIm7b5 - V7#9がメジャーキーのコードであるImaj7に進行するというものがある。
僕もバークリー音楽院から帰国てすぐの頃にこの曲を仕事で弾く事があり、同じ部分がとても印象に残ったことを思い出した。
巡りめぐって弟子の口から同じコード進行に対する興味や解釈をきくことになったことに人生の不思議を感じたが、着実に自分と同じDNAを持つ人物が育ってきていることを感じて嬉しくなった。
そこから先はStevieが果たしてこのコード進行を適当に作っているのか、それとも理論を知り尽くした上で定型を破壊するために「型破り」として意図してやっているのか、または偶然かという話になった。
その人物の頭の中をのぞき同じような音楽世界を感じてみたいと思うのは音楽家共通の好奇心だと思う。
いろいろみなで話したが結局はひとつの答えにはいきつかなかったものの、それぞれが自分の答えには触れられたのではないかと思うような議論になった。
僕自身は理論を知った上で型を破っていると考えているが、Stevie Wonderご本人に訊く以外ほんとうの答えはわからない。
コード進行というものの自由度を高め、そこから最上の音楽を作ったStevie Wonder。
その感性を学びこえてゆけるような音楽を僕はこのコミュニティを通して作ってゆけるようになりたいと思う。