昨日のレッスンで気がついたこと。
Tuck Andressさんはひょっとすると狙ってピックガードを弾いているかもしれない。
これまでビデオなどでTuck&Pattiさんの演奏を分析してきたが、所々ピックガードに右手の中指、薬指あたりが当たって「カツン」という音がする場面をみてきた。
空ピックをするときにたまたま当たってしまったのだろうとか、弦を弾く際に勢いでピックガードに当たってしまったのではないかくらいに考えて重く受け止めてなかった。
昨日、弟子の池田くんへのI Wishの演奏を伝授する授業の中で注意深くTuck Andressさんの演奏ビデオを見ていたら、どうも狙ってピックガードを弾いているように見受けられる場面がいくつかあった。
うん、きっとやっているんじゃないかな。
やっていると考えるとシンプルで納得できる。
弾く音がない部分にリズムをどうやってキープしグルーヴさせてゆくかというのは伴奏のギターを弾く上において大切だ。
多くの場合は弾かないでタイムを頭でカウントして、弾く音の場所までは待つ、我慢するというのがソリューションだと思う。
でも実際に手が動いてなくて感覚だけで正しいタイムを「待つ」というのはとても難しいし、どれだけ正確にしたつもりでもやってる動きが違うのだから同じ音価を待つことはできない。
つまり正しいタイムをキープすることは不可能だということだといえる。
Tuck Andressさんはそういう時に弦ではなく、ピックガードを弾いているようだ。
映像では明らかに右手がピックガードをまるで弦をなでるように動いている。
これがあのグルーヴ感あふれる伴奏の秘密のうちのひとつだろう。
何年も研究してきたけど、こんな基本的なアイデアもなかなか見抜けないなんて、学ぶということは本当に難しくて尊い。
また次のレッスンでも注意深く映像を確認し、新しいことを発見したい!